アメリカではスマホペイが流行っていない?

AppleやAmazonなどの世界的大企業が本社を構える、テクノロジーの最先端にいる"アメリカ"。
しかし、そんなアメリカでは他国に比べてスマホペイがあまり普及していません。

それどころか、キャッシュレス普及率で言っても世界の中では低い方とされています。
その理由はどのようなところにあるのか、解説していきたと思います。

アメリカのキャッシュレス文化について

クレジットカードで買い物する女性

アメリカには"Apple pay"という有名なキャッシュレスのインフラがありながら、非接触型のキャッシュレス決済はあまり流行していません。

その背景には、それまでアメリカのキャッシュレスを支えてきたクレジットカードやデビットカードといった物理的な接触を行うタイプの支払いが深く根付いているという問題があります。

また、2015年段階でのアメリカのキャッシュレス比率は45.0%程度と、現金支払いの割合をわずかに下回っています(①)。
これは当時のキャッシュレス最先進国の韓国における約半分程度の普及率です。
未だに現金のニーズが高いということから、キャッシュレスの文化は特定の層に限られているというのが現状なのでしょう。

キャッシュレス禁止令が停滞の原因に

Amazon GOのように、完全にキャッシュレスで利用できる店舗が生まれ始めた国で、キャッシュレスの文化に歯止めがかかった原因として「キャッシュレス禁止令」が可決されたという出来事がありました。
なぜアメリカでこのような世界と逆行した働きが行われるのかという点には、確固とした理由があります。

もともとアメリカでは、クレジットカードやデビットカードが広く使われていたものの、現金の普及率を超えるという結果には至っていませんでした。
その理由として、クレジットカードや銀行口座の開設さえ困難な「貧困層」の存在が挙げられます。

実際にアメリカ全土で銀行口座を取得していない世帯はおよそ6.5%も存在するとされており、貧困から抜け出せない人々は現金を用いてなんとか生活している状態です。

また、アメリカにおけるキャッシュレス文化の成長の裏にある「クレジットカードを利用できない世帯を差別する」といった問題も依然として未解決のままとなっています。
これらのセンシティブな理由が、キャッシュレス後進化の理由となったのでしょう。

現金の利用におけるメリットにも魅力がある

アメリカの紙幣を持つ人

貧困層に限らず、アメリカに住む人々のなかにはキャッシュレス決済をあえて利用せずに現金を好んで使用する人々も見受けられます。
その理由としては、現金を利用するうえでの「匿名性」というメリットが挙げられます。

基本的な仕組みとして、キャッシュレス決済の利用は必ずキャッシュレス事業者やクレジットカード会社に情報が提供されます。
それらは顧客の生活向上のためにのみ利用されることが基本となっていますが、それでもプライバシーの観点から企業に情報提供することを好まない人々もいるのです。

日本で現金が使われ続けているわけ

日本はアメリカと比べても更にキャッシュレス比率は低く、未だに現金の利用が多くなっています。
その理由には、国内に置ける現金の価値が守られている点が挙げられるでしょう。

一方で、キャッシュレス比率の高いスウェーデンや中国では偽札の流通がいまだに多く、キャッシュレス化が余儀なくされています。

自由の国ならではの選択肢の拡充を

スマホ決済をする様子

世界的にキャッシュレスの流れが加速するなかで、アメリカでは国内の大きな問題の影響で事業停滞が起こっています。
すべての国民に納得の行く形を選ぶなら、アメリカにおける決済方法は"顧客が自らの意思で選択して行える"といった動きが求められているのではないでしょうか。